ネットの回線を切って、誰もいない薄暗いオフィスでPCを開いてこうしてキーボードを叩いていると、そわそわして気持ちが良い。

 

このブログは元々、私の個人ブログでありながら、昨年度の新卒採用活動をお手伝いさせていただいていた企業の採用広報用として運営を始めて、タイトルも「新卒人事 関口舞ブログ」、内容もできるだけオフィシャルな(とはいえ相当自由にやってしまったが)就活などに少しでも役立つ記事を書くことを目指してちょこちょこ更新していた。
(そのときに書いた就活系のエントリや企業のインタビュー記事などをかなり多くの学生さんに読んでいただき、そういったものをまとめたサイトがあるといいのになと感じたこともあり、新卒と若手のための採用メディアを準備していたりします。)

 

しかし起業し、私が新卒採用担当として表立って活動することも終了し、今後就活系の記事は立ち上げるメディアに掲載していくことにしたので、このブログは完全に私の個人ブログにしよう、と思い、デザインもリニューアルした。
それに伴い、「ブログに何を書いていくか」について、あたらめて考えてみた。そして「SNSでのバズとか、そういうのを一旦無視して、プレーンな気持ちで色々なことを書いていきたい」というふうに思った。

Facebookでいいね!と言ってもらえると気持ちが良いけど、そればかり求めていると文章がつまらなくなる。少なくとも私の場合は。

自分の書いたものを友人が見てくれて反応してくれる、ということに関する原体験は、mixi日記の「足あと」だったように思う。(それより前の、2chへの書き込み というのを除けば。)当時大学1年生だった私は、自分の日記にサークルの憧れの先輩が足あとを付けてくれているのを見るたびにものすごく嬉しくなったのを記憶している。それが今ではfacebookのいいね!やTwitterの☆などになり、やはり当時と同じく、尊敬している方や素敵な友人などから「いいね!」と言ってもらえるとわくわくする。むかし書いていたコラムを、とても憧れていた人から「読んだことがあって、なんか印象に残ってる」と言って頂いたときには、ちょっと泣いちゃうくらい嬉しかった。自分の発したものに対して、誰から反応をいただけるというのは非常に素敵なことだと思う。

 

さてしかし、先日後輩に、「舞さんみたいに書いたものをSNSでバズらせたいんですけど、どうしたら良いですか?」と質問され、私ごときが何を言えたことでもないのだけど、しかし、よく考えてみると、単にバズりたいだけ、いいねが欲しいだけだったら、どんなふうにすれば簡単なのか試しに考えてみたら以下のようなものがあった。(女子の場合)

 

① おっぱい等の、気持ち悪くない範囲の下ネタを言ってみる
② 恋愛に関すること・特に性的な、あんまり人前では言えないようなきわどいことを、どちらかというとサバサバしたノリで書いてみる(恋愛に関しては特に不正解というものがなく、専門性がなくても個人の見解で何でも言える)
③ 世の中のこと、特に最近若干話題になっている現象やそれを体現している個人への、批判を書いてみる(特に、『ノマド』のような“批判している人がすでにいっぱいいる”テーマだと、専門家の方・知識人の方などが共感してくれる)
④ 顎や顔の輪郭などを覆いつつ、なるべく可愛く見えるような自撮り写真を、ネイルを新しくした、服を買った、等の理由でなるべく多くアップする(生脚や胸の谷間などが見えていれば尚可)

 

たぶん上記を全部やれば、それなりにバズると思う。でもこうやって羅列してみて、じゃあそれでバズって、何になるのか?と、なんだか改めて思い、本当に意味がないなあと感じた。上記のようなものは、その界隈で軽くアイドルになりたい・もしくは単にPVを稼いでお金儲けがしたいだけなら有効かもしれない。でも、そうでない場合、そういう投稿に対してなんだかおもしろくて誰かがいいね!を押す→いいね!が欲しくてまたくだらない釣り記事を投稿・・・という連鎖の過程の中、その人が本来持っていた「伝えたかったもの」や「書きたかった言葉」がすこしずつ失われていくという、切ない確信がある。

こういった内容を投稿しながら、かなり意義深い文章が書ける人もいるかもしれない。しかし少なくとも私の場合は、ろくなものを作れないと思っている。

思いついた文章をまとめて作品にする代わりにTwitterに投稿することで、一時的な承認欲求が満たされ、結局作品は生まれない。

私は元々学生時代から思いついた言葉をノートなどに書き留めておく習慣があって、たまにそれらをまとめて組みたてて、エッセイや詩のようなものを作っていた。調子がいいときは(そういったときはたいてい、体調は最悪だったりするのだけど)、1日に10個でも20個でも作ることができた。

 

そして作ったものを文芸誌などに投稿して、何度か掲載していただいた。例えば変な散文詩を書いたことがあり、「嘘とほんとと甘い夢」というタイトルで、体が弱い感じの、ネガティブな20代後半男性?が主人公になっているものがあった(なぜかこういうタイプの人が私の作品では一人称になりがち)。これがある文芸誌に掲載されて、編集者の方からひとこと「ラストを深めたらもっとよかった」というコメントをいただいた。

 

この作品を作ってから、この反応がもらえるまで、3ヶ月近くかかっている。それどころか多くの場合、掲載なんてされず、反応は永遠に帰ってこない。だから本当に文章を真剣に書こうと思ったら、本来、孤独に耐えなければいけないのだと思う。

140文字をサクッと入力して、数秒後には反応がもらえるTwitterや、投稿した瞬間に優しい友人が賞賛のコメントをくれるfecebookとは全然違う。そしてその優しい友人たちは褒めてはくれるものの、「ラストを深めたほうがよかったね」なんて厳しい意見をくれることはほとんどないから、私は自分の文章に対し反省・改善をすることなく、たくさんの人が褒めてくれたと調子に乗り、いつしか孤独に耐えながら試行錯誤して作品を仕上げることを辞め、インスタントな快楽を得ることができるSNSで、それっぽいことを言うだけになってしまう。
もちろんこういうものは人によるし、そもそもそういった「SNSでのバズ」を仕事にしている人もいるし、そういうのを批判するつもりは一切ないです。そして私も一応ネット系の企業を立ち上げたわけで、そういったスキルも、仕事のためにはもちろんある程度精通するべきだと思う。
ただ、私の場合は、やっぱりちゃんと、ある程度の孤独の中で、文章を書くということに真剣に向き合いたい。
そのほうが自分が本当に求めていたものを手にいれることができると感じている。

じゃあ何を求めているのか?

たぶん、2つあって、

 

① 自分で納得のいく文章を書き上げること。
② 誰か、たったひとりでもいいから、誰かの心に深く伝わるものを書くこと。

 

① に関しては、私は文字フェチなので、いつか自分で「美しい」と感じることができるものを書きたいという野望がある。大好きな作家「フランツ・カフカ」の描写など、見ているだけで鳥肌が立つし(「ふるえるようにして星があらわれた。」など)『平家物語』の「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」なんて、語感が気持ちよくて綺麗でくらくらしてしまう。ちょっと変態っぽくて申し訳ないけど、私は自分でくらくら・ゾクゾクするようなものを書いてみたい。いまのところまだそういうのはない。

 

② について。よく考えてみると本来私がもとめていたのは、より多くの人に「いいね!」と言ってもらうことではなくて。誰かひとりに、そこにいるあなたに、いいね、どころではない感情を抱かせたい。この文章だって、半分は自分のため、もう半分は、ある人に(それこそあなたに)、読んでほしくて、書いている。1000人にいいねと言われるよりも、たっとひとりの心を激しく動かす、そっちのほうがはるかに嬉しい。

 

SNSでどう拡散させるか、ということばかりにとらわれず、上記の「自分のもとめている2つのこと」を念頭に置きながら、これから文章を書いていきたい。部屋でさみしくエッセイを量産していたときの感覚を今一度取り戻したい。

 

 

 

 
いつかたったひとりの、あなたの心をふるわせるような言葉を、届けられる日を目指して。

 

 

 

 

 

関口舞 @mai_d_mai

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いままで取り組んできた企業インタビューとか、就活に関するコラムなどは引き続き自社メディア(準備中)やベンチャーナウさんなどで執筆していく予定で、そちらは「より多くの人に読んでもらう」とか「その企業の魅力を伝える」といったまた全然違った分野の挑戦として、これから努力し、精進していきたいと思います。

 

とっても長くなってしまいました。読んで頂いた方、本当にありがとうございます。

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☆ デザイナーさんのご紹介☆
今回こちらのブログデザインを考案・実装してくれたのは、プールサイド社でも活躍してくれている  22歳 フリーランスデザイナーの近藤頼人くんです(ライトって読みます。かっこいい)
素敵なデザイン、本当にありがとう!SEO会社での勤務経験もあり、SEOも意識しつつ実装してくれました。
おもしろいブログも書いています→webデザイナーの成れの果て
優秀なうえに、とっても優しく、いつも頼りにしているライトくん。みなさまぜひ、お仕事のご依頼がありましたら、彼までご連絡くださいませ!