先日知り合いの就活生とたまたま渋谷で会い、私が持っていたドーナツをひとつあげて一緒に食べていたら、「まだ全然なにも始めてないんですけど・・・いまは大企業に行くべきかベンチャーに行くべきかで迷っています」という相談を受けました。
また、ちょうど最近、「就職するなら大企業かベンチャーか?」ということについて議論されている良いエントリを見る機会がありまして、色々と思ったので、書いておきます。

まず結論から申し上げますと、就活生のみなさん、「大企業かベンチャーか」という点について検討することに、必要以上に時間や労力を使わないほうがいいと思います。
もちろんちゃんと考えることは大切ですが、あくまで「必要以上にその検討にばかり集中しすぎないでほしい」という話です。ガタガタ考えまくるよりは行動したほうが良いと思っています。
こう言ってしまっては元も子もないですが、究極、それは会社によるし、その人にもよるし、入ってみなければわからない部分が大きいと思います。

私が最近拝読させていただいたのはこちらのエントリです。
ちきりんさん「大企業のほうが成長できるとか完全にウソ」
pucotanさん「大企業のほうが成長が遅いというけれど・・・」

どちらも非常にその通りだと思います。読んでいてとても参考になりました。
就活生の方がこういった議論「大企業かベンチャーか?」をちゃんと考えるうえですごくためになると思うのでとてもおすすめです、ぜひ読んでください。上記のエントリを読むほうが、謎の本を漁るよりも確実にリアルで参考になると思います。

それでなぜ今回私が就活生に「大企業かベンチャーか議論」にあまり時間を使いすぎないほうがいいとお伝えしたいのかという話ですが、その理由となる、実際に2年前、私が就活をしていたときに出会った知人の実例を数個、数記事にわけてご紹介します。
(今回はまだ内定がなく、入社の可能性が高そうな企業もなく、漠然と就活を始めた方の場合を想定しているのでそうでない方にはあてはまりません。)

1. 現時点で自分に選択権があるという錯覚に陥り、あとで焦るはめになる(そもそも今のところ、実質的には、選べる立場になれていないし、他にもやるべきことがある)
【有名大学大学院生、サークル代表のXくんの例】

 

7月:Xくん「俺大企業にいこうかな〜それともベンチャーのほうが向いてるのかな〜」
私「どうだろうね〜私自身についてもそこはまだわからないけど、会社によるだろうしまあ色々みながら考えればいいんじゃないかな〜」

12月:Xくん「もう12月だけど、大企業にするかベンチャーにするか、決めかねてるんだよね。先輩はベンチャーで働いてて楽しそうだし、でも大変みたいだし・・・最近企業選びセミナーに行ったりしてるんだけど・・・」
私「とりあえずエントリーしないとそろそろやばいのでは?」

1月:Xくん「決めた!俺やっぱりベンチャーに行く!昨日セミナーでお会いしたPさんが『君はベンチャー向きだ!』って言ってくれて、会社も紹介してくれるみたいだし!」
私「Pさんって誰」
Xくん「ベンチャー企業に人材紹介をしてる会社の方だよ!」
私「それを仕事にしている人だったら当然そう言うだろ・・・自分で実際に見てみないとわからないと思うし、とにかく注力する点をその部分からは一旦ずらしたほうが・・・・・・」

2月:Xくん「とりあえず見てみようと思ったら、大企業もベンチャーも、エントリーほぼ締め切ってたお」
私「(;ω;)」

選べる状況ではない対象についてあれこれ言うのって楽しいものです。変な優越感を味わえて安心するからでしょうかね。
よくカフェで、プレートに不自然な色のソースが飛び散るふわふわしたケーキを食べながら女子が「あの人はイケメンだけどちょっとチャラいんだよね〜それだったら前にデートしたZくんのほうが誠実そうでまだ良いかなと思ってるんだけどさ〜でも別にかっこよくないんだよね(笑)」というような、香ばしい会話をしていますよね。こういう場合ってたいてい、別に、どちらからも告白されていて、選べる状況で検討しているというわけじゃないのです。両方ともこの女子のことは全く好きじゃないかもしれないのですが、とりあえず比較しちゃってるのです。

この女子は上から目線で「イケメンチャラ男かフツメン誠実男か」という検討をするまえに、本当に素敵なお付き合いがしたいのであれば“自分自身をもっと成長させる・魅力的にする・どういう人とどういうお付き合いがしたいのかという点についてそもそも考える・もっと彼らに自分のことを知ってもらい、且つ、相手が自分をどう思っているのかをちゃんと考える”などなど、やるべきことがたくさんあるはずなんですよね。
たぶんこのままではこの女子はどちらからもフラれてしまい、今度は丸い皿に葉っぱや肉がちょこちょこ盛られ無駄にパセリが多い「ワンプレートランチ」を食べながら、「LINE既読なのに返ってこないんだけど!まじ思わせぶりな男なんなん!なんでみんな私の気持ちをもてあそぶの!ひどくない?ひどくない?!」とわめきちらす羽目になります。

残念ながらそれと同じような状況に陥っている人を何人かみてきました。
たいていこの時期の就活生は大企業にもベンチャー企業にも内定をもらっていない方が多いと思うので、いまの段階でこの議論に対して最終的な結論をださなくても良いのではと思います。ベンチャーが気になるのであればすでに働いている人に話を聞いてインターンなどに行って体験してみてもいいし、大企業に入りたいのであればSPIや筆記試験などの対策も含めてもう準備を始める必要があります。
「大企業かベンチャーか」、その点に結論を出してから行動しようとするのではなく、行動しながら考えるほうが良いのでは、というのが個人的な見解です。
どっちにしても競争も激しく、色々と難しいと思うのです。

今自分が本当にやらなければいけないことから目を背けて、批評家のように各社を比較、検討しまくるのは危険なのではという一例でした。

☆次回につづく☆
関口舞 Twitter: @mai_d_mai